犬の分離不安ってなに?~こんな行動は要注意!症状・対処法について徹底解説~

今回は愛犬が分離不安になってしまう理由や、分離不安にあたる行動のチェック方法。
そして原因と分離不安への対処法について解説します。

わんちゃんの気持ちを正しく理解して、気持ちよく健やかに愛犬と暮らせるようにしましょう。


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■目次

・犬の分離不安とは?

・犬の分離不安の症状|こんな行動があったら分離不安かも?

・分離不安を引き起こす原因
  - 環境の変化
  - 生まれ育った環境や過去のトラウマ
  - 飼い主への依存
  - 運動不足、ストレス
  - 加齢や病気

・分離不安を改善するために

・こんな対処は間違い?やってはいけない対応方法
  - 過度に叱りつける
  - 寂しさ防止で新しいわんちゃんをお迎えする

・分離不安への対処法
  - ひとりでいる時間に慣れさせる
  - 留守番の環境を整えてあげる
  - 外出の際になにも言わずに家をでる
  - たっぷりと運動させる

・分離不安にならないように予防する方法~ストレスを溜めないように発散させる~

・愛犬のストレス緩和におすすめ「CBD」

・まとめ

 

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犬の分離不安とは? 

 

 

「分離不安」とは、わんちゃんが飼い主から離れてひとりになる事に強い不安・ストレスを感じて、問題とされる行動を引き起こしてしまうことをさします。


犬は、本来社会的な動物で群れをつくって行動する習性がある動物です。

ひとりになって過ごす、ことは本来の犬の行動特性・習性とは違うこともあるため、様々な不調を引き起こすことがあります。

 

 

犬の分離不安の症状|こんな行動があったら分離不安かも?


以下の行動に当てはまるような症状がみられる場合は、分離不安の可能性があります。
ここでは、犬の分離不安の代表的な症状についてご紹介します。


・ひとりで過ごしているときに、物を壊してしまう
・飼い主の外出を阻止しようと吠え続ける
・お留守番中に粗相をしてしまっている
・飼い主さんのまわりにつきっきりになっている
・お留守中に体調を崩したり、自傷行為をしてしまっている


 

分離不安を引き起こす原因

 

 

私たち人間の行動ひとつひとつに意味があるように、犬の行動にも背景やそのような行動をとる目的・原因があります。「分離不安」となるのにも、必ず要因があるのです。

そういった「分離不安」を引き起こしてしまう原因について解説していきます。

 

 

環境の変化

もともと住んでいた家のリフォームや、引っ越しによる新しい家の環境などわんちゃんの住む場所、暮らしの変化により引き起こされる不安が分離不安に繋がる原因となるケースもあります。

また、子どもの進学や家族の就職先の変化などによって家族が不在がちになったり、生活リズムが変化することも犬の不安に繋がります。

家族旅行などでいつもとは違う環境に預けられたりすることも環境変化のストレスになります。

 

 

生まれ育った環境や過去のトラウマ

生まれて間もない子犬の時期に長時間一人で留守番をした経験があり、それが不安に繋がっていたり遺棄された経験がある、などといったトラウマも分離不安に繋がる要因となります。


また、お留守番をした際に一人でいる時に地震や大きな音が鳴った、雷などの怖い思いをした経験もトラウマとなる可能性があります。

 

飼い主への依存

普段、飼い主さんといることが当たり前で構いすぎてしまっていると飼い主さんが自分から離れると、

「もう帰ってこないんじゃないか…。」

と不安な気持ちになってしまう場合があります。また、飼い主さんが甘やかしすぎてしまうと依存傾向になってしまい、分離不安症に繋がる可能性もあります。


 

運動不足、ストレス

飼い主さんにあまりにも構ってもらえなかったりしたり留守番時間が長い事によるコミュニケーション/スキンシップ不足も分離不安の原因となる可能性があります。

また、散歩に中々行けなかったり運動不足になってしまうことが原因で分離不安となるケースもあります。


 

加齢や病気

年を取り、老犬となることで耳が聞こえにくくなったり、目が悪くなることで不安を感じる場面が増えることも分離不安となる要因となります。

また、何か病気や異常を抱えているために分離不安のような症状が出ていることもあるため、愛犬の様子に心配な点がある場合はかかりつけのお医者さんに相談してみましょう。



分離不安を改善するために

 

 

愛犬の分離不安症は、精神の疾患・不調である「不安障害」のひとつです。症状が重度の場合は、一度かかりつけのお医者さんに相談しましょう。

重度の分離不安症の治療には、お薬の投与により治療する「薬物療法」と、問題となる行動を改善する「行動療法」が併用されることが一般的となっています。

重度ではなく、軽度の分離不安の場合は飼い主さんとの接し方を見直すことで改善がみられる場合もあります。


こんな対処は間違い?やってはいけない対応方法

分離不安に対して誤った対処法をとってしまうと、さらなる問題行動を助長してしまったり、分離不安がエスカレートしてしまう可能性があります。

 

過度に叱りつける

わんちゃんのお留守番中に粗相やいたずらなど、問題行動がみられたからといって過度に叱りつけてはいけません。飼い主さんが大声でどなったり、叱られることで「不安」や「トラウマ」の経験となってしまい、さらなる不安を感じてしまう可能性があります。


また、不安から留守番中にこうしたら「叱る=飼い主さんが構ってくれた、注目してくれた」と学習してしまう可能性もあるため、過度に叱りつけないようにしましょう。

 

寂しさ防止で新しいわんちゃんをお迎えする

愛犬がひとりで過ごすことに不安を感じているなら、新しくわんちゃんをお迎えして一緒に過ごす犬が増えたらいいんじゃないか…。そういった気持ちから分離不安になっている愛犬に対して新しいわんちゃんを迎えるのは、かえって逆効果となる可能性があります。

環境変化によってさらなる不安を感じてしまう場合があるため、分離不安を治すため、という目的で新しいわんちゃんをお迎えするのは控えた方が良いです。


 

分離不安への対処法

愛犬が分離不安となる原因には、様々なものがあります。

「どうしてこの子は分離不安になってるんだろう…?」

と分離不安となる原因を正しく理解して、適切に対処していきましょう。


ひとりでいる時間に慣れさせる

飼い主へ依存する気持ちが強かったり、ひとりで過ごす事に慣れていないことで分離不安となる可能性があります。そういった場合は、少しずつでもいいので愛犬が一人で過ごすことに慣れさせてあげるようにしましょう。


また、在宅中でも愛犬に構いすぎてしまわないようにするのも効果的です。
あえて在宅中でも犬と関わらない時間をつくることで、ひとりで過ごすことに慣れさせていきます。

留守番の環境を整えてあげる

飼い主の外出による留守番中に、お腹が空いて辛い経験をした。大きな音が鳴って不安な気持ちになった。そういった愛犬にとって「留守番は怖いもの」という気持ちにさせないように、留守番中の環境を整えてあげましょう。

 

外出の際になにも言わずに家をでる

外出の際に、飼い主さんが犬にわかるように身支度をしたり、「留守番しててね」と声掛けをすることはわんちゃんの不安をあおってしまう可能性があります。

また、留守番は特別なことと学習してしまうためさらに不安を感じやすくなってしまいます。

「気付いたら飼い主さんがいなくなってた」
「留守番は特別なことじゃなくて、普通のことなんだ」

という状態をつくってあげるようにしましょう。


 

たっぷりと運動させる

運動不足によるストレスが、分離不安の傾向を強めてしまう可能性もあるので愛犬が運動不足となってしまっていないか日々の生活を振り返ってみましょう。

運動不足の傾向がある場合は、遊んだり散歩につれていく習慣を見直すことで分離不安の傾向が和らぐ可能性があります。

 

分離不安にならないように予防する方法~ストレスを溜めないように発散させる~

私たち人が仕事や人間関係でストレスを溜め込みすぎて発散的な行動をとりたくなるように、犬も日々の溜まったストレスによって不安に感じやすくなったり、衝動的な行動をとるようになる事があります。

人間と同じように、愛犬もストレスを溜めてしまうものです。

こうした日常的なストレスを溜めないように、思いっきり愛犬と遊んであげたり、リラックスできる時間をつくってあげることはとても大切です。


 

愛犬のストレス緩和におすすめ「CBD」

CBDには「心の健康」をサポートしたり、愛犬が感じる日々のストレスを緩和させる働きが期待されています。


まだ研究途上であり、「病気に効く」と断言できるほど結果は報告されていませんが、効果事例もいくつか報告され、WHO(世界保健機関)も研究を推奨しています。

Petimは動物病院や大学機関での共同研究を実施しています。


近年注目を集めている「CBD」については、以下の記事で解説しています。

【飼い主必見!】犬用CBDとは?効果と安全性・選び方を徹底解説


 

まとめ

 


いかがでしたでしょうか?


分離不安は、飼い主さんと離れてひとりぼっちになる不安や過去のトラウマ経験などが原因で、問題となる行動を起こしてしまう状態です。

引っ越しや家族構成の変化や、普段の飼い主さんの行動・接し方も原因となる可能性があるものです。愛犬との接し方を見直しながら、徐々にひとりで行動することに慣れさせてあげましょう。

また、分離不安となる理由や原因をしっかりと理解して、正しく対処するようにしましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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